日本が発行する国債の価値は安定しています
世界の経済は、流通や情報の互換性が高まったことによって、急速にグローバル化が進んできています。
しかし、経済というものの世界的な基本的な単位は、あくまでそれぞれの国が担っています。
このため、経済のブロック化を進めたヨーロッパ諸国でも、最終的にはそれぞれの国が責任の担い手になるのです。
これに対して、日本の経済の状況はと申しますと、一番の懸念材料は、毎年たくさん発行している国債です。
国債は、その国の財政における、収入の支出よりも支出が上回る分を、借金をして補うために発行します。
この意味において、債券は出来るだけ発行しない方が良いというのは、誰もが認める共通認識です。
ここで問題となるのが、我が国が発行している国債の額が、年々増加してきていることです。
これは、バブル景気以降の我が国の経済状態の停滞が原因になっています。
また、リーマンショックのような、世界的な経済不況の影響もありました。
こうした多様な影響もある中で、経済が停滞していると、普通はその国の債権の価値は下がるものです。
ところが我が国においては、ほとんど価値が下がらずに、むしろ発行されるたびに売り切れている状況です。
いっぽうで、日本の為替が円安になると、インフレが加速して、債権の値段が下がるという指摘もあります。
ところが、我が国は円の発行量を、ここ数年増やしてきましたが、債権の価値は安定したままです。
したがって、日本の発行する国債は、国際的に非常に信頼されていることが分かるのです。